本の系譜3 中学〜高校時代(後半)、浪人時代
印象に残ったものは横に★印をつける。相変わらず世間の売れ筋とはほとんどリンクせず。本屋で平積みになってる本とか賞を取った本とかそういう理由で読んだことがない。後に社会人になってそういう読み方をしている人達がいるということを知って「そういう人っているんだ」とちょっとビックリしたことを覚えている。
- 筒井康隆『虚構船団』『薬菜飯店』『夢の木坂分岐点』ほか約20冊★
- 村上春樹『ノルウェイの森』『羊をめぐる冒険』『ダンス・ダンス・ダンス』ほか約10冊★
- 宮本輝『ドナウの旅人』『ここに地終わり海始まる』
- 野田知佑『日本の川を旅する』ほか数冊★
- 赤川次郎『ふたり』★
- 夏目漱石『こころ』★ほか
- 谷崎潤一郎『痴人の愛』『細雪』
- 川端康成『雪国』『伊豆の踊り子』
- 小林多喜二『蟹工船』
- 安部公房『箱男』★『方舟さくら丸』
- 大江健三郎『性的人間』★ほか
- 灰谷健次郎『子どもの隣り』★
- 田山花袋『蒲団』
- 司馬遼太郎『項羽と劉邦』
- 松本清張『砂の器』『点と線』『球形の荒野』
- 坂口安吾『堕落論』
- 島崎藤村『破戒』
- 梶井基次郎『檸檬』
- 太宰治『人間失格』
- モーパッサン『モーパッサンの短編群』
- カフカ『変身』★
- カミュ『異邦人』『ペスト』
- サガン『悲しみよこんにちは』
- スコット・フィッツジェラルド『華麗なるギャツビー』
- ヘミングウェイ『老人と海』
- ヘルマン・ヘッセ『車輪の下』『シッダールタ』
- C・ブロンテ『ジェーン・エア』
- トマス・ハリス『羊たちの沈黙』
- 小林よしのり『ゴーマニズム宣言』
- 鳥山明『DRAGON BALL』
- 富樫義博『幽遊白書』
- 井上雄彦『SLAM DUNK』
- 北条司『CITY HUNTER』『CAT'S EYE』
- 平松伸二『マーダーライセンス牙』
- 木多康昭『幕張』★
- 岩明均『寄生獣』★
- 川原正敏『修羅の門』ほか
- ゆでたまご『キン肉マン』
- 高橋陽一『キャプテン翼』
- 高橋留美子『めぞん一刻』ほか
- あだち充『タッチ』
- 吉田戦車『伝染るんです』
- ほりのぶゆき『江戸むらさき特急』
- 大槻ケンヂ『リンウッドテラスの心霊フィルム』『ぐるぐる使い』
- 電気Groove『俺の体の筋肉はどれをとっても機械だぜ』★
この頃になると、本屋に並んでいるような本で興味のわく作家はあらかた読んでしまっていて、現役作家はほとんど筒井康隆と村上春樹以外読まなかった。別に金がなかったわけではないのだが、「読むものがない」状態だったのだ。今もそうだが、僕は「雑誌を買う」という習性がない。なんとなく「読み捨ての本」を買うことに抵抗があるのだ。そんなとき、家のダンボール箱に「日本文学全集」がぎっちり入っているのを見つけた。父親が昔買った物をそのままにしていたらしい。1冊1冊どれも分厚く(最低5センチはあったと思う)、しかもタダで読むネタが手に入ったので妙に嬉しく早速読み始めたのを覚えている。いわゆる20世紀前半の日本の小説をまとめたもので、片っ端から読んだが、結局『こころ』と『性的人間』しかあまり記憶に残っていない。大江健三郎の本はこの頃の本(おそらく1960年代)しか読んでいないので、彼がなぜノーベル文学賞をもらえたのか理解に苦しむ。この頃から弟をそそのかして読みたいマンガを買わせるという姑息な手段を使って読みたいマンガを読みはじめるようになった。