Alien VS. Predator

カプコンAlien VS. Predator』 アーケード 1994年
カプコン得意の2D型横スクロールアクションゲーム。全7ステージ。設定は近未来の地球。アメリカ西海岸の海上都市サン・ドラドにエイリアンが大量発生したところからゲームスタート。そろそろ10年前の製品になってしまうのだが、そんなことはぜんぜん感じさせない。PCゲームで同名のゲームがあるが、全く別物だ。さて、プレイヤーはプレデター2人+人間(サイボーグ)2人の計4人から1人を選ぶ。それぞれ選ぶキャラクターによってゲーム性は全く変る(プレデターはあんまり変らないが)。先頃カリフォルニア州の知事に就任されたあの方にそっくりのシェーファー少佐でのクリアが最も困難。ていうか自分もまだしていない。ちなみにシェーファー少佐というのは映画『プレデター』の主人公の名前。だから似せているのだろう。
それはさておき、このゲームはキャラクターを操作していて引っかかる感じがない。十分にキャラパターンを用意しているのではないだろうか?ちょっと後にやはりカプコンから出た『DUNGEONS&DRAGONS(R) -SHADOW OVER MYSTARA-』に比べてもキャラクターの動きはスムーズであるように思う。各キャラクターの持つ必殺技もダメージが大きく、爽快感を味わえる。加えてこのゲームは高い難易度でも知られる。ボスに引けをとらない雑魚の強さ。往々にしてアドリブ*1を求められるため、気を抜くとあっという間にやられる。雑魚の強さは一撃のダメージが非常に大きいことにもよる。雑魚に2,3回殴られただけで体力の3割はすぐになくなる。ボスはもちろんこれ以上でステージ6のボスマッドプレデターにつかまれた日にゃ、体力の6割はなくなります。つまり、このゲームは「いかに敵からダメージを受けずに倒すか」ということが重要であり、自機の体力を1/16消費して無敵攻撃を出すメガクラッシュをいかにうまく使うかがキーになってくる。挙句、最終ステージ(7ステージ)が、長いわ、以前のステージのボスが雑魚として出てくるわ、最後の宇宙船に乗ってからの雑魚の攻撃が激しいわとワンコインクリア*2を目指す漢の前に立ちはだかる。自分も慣れたP.Warriorを使っていても気を抜くと雑魚で1機失うくらいで、やり尽くしたという感じがしないので、何度でも楽しめる。(まだ全キャラでノーミスクリアできてないしね)
ところで、このゲームは、なぜか家庭用ゲーム機に移植されていない。他のゲームは人気のあったものはほぼ全て移植されているにもかかわらず、だ。知っている人は知っていると思うが、版権の問題で不可能であるようだ。エンディングで、続編がありそうな雰囲気を匂わせていたが、同様の理由でおそらく不可能であると思われる。このゲームが発売された頃は、ちょうど対戦格闘ゲーム全盛期で、ストⅡ(カプコン)、バーチャファイター(セガ)、サムライスピリッツ(SNK)など各社の格闘ゲームがゲームセンターの主流だった。どこに行っても対戦台がおかれていて、毎日熱戦が繰り広げられていた。これらのゲームはワンサイクルが非常に短く、長くて5分で決着がつく。対して横スクロール型アクションゲームは、プレイヤーが上達すると、ワンコインで40分以上もプレイできてしまう(実際自分がこのゲームをクリアするのにいつも40分くらいかかっていた)。ゲームセンターを経営する側として、この手のゲームを敬遠するのは仕方がないと思う。さらに、家庭用ゲーム機にプレイステーションなどの3Dポリゴン処理を得意とするハードウェアが普及したこともあいまって、ゲームの主流が3Dに移りつつある時期でもあった。この後、カプコンは横アクションスクロールのゲームの発売を極端に少なくしている。というわけで、このゲームは、カプコンが出した「横スクロールアクションゲーム」というジャンルのゲームの終末期にあたり、完成度は非常に高い。それだけに、このゲームが多くの人の目に触れず、プレイできるのが基盤を持っている人か良心的なゲームセンターだけで、それもいつまでもつかわからないという状況は非常に残念である。めちゃくちゃ売れるとは思わないけど、ほしい人はある程度の数はいると思うし。
ところで、プレデターのセリフの部分で、ひらがな部分をカタカナに、カタカナ部分をひらがなにするのって、コノげーむデ、考エラレタ、ノダロウカ?
※参考サイト
CAPCOM オフィシャルサイト
悠久のエイリアンVSプレデター攻略 ここの攻略情報は完璧。

*1:横スクロールアクションにありがちな自機のパターン化された動きではなくその場に応じた動き

*2:このゲームでは標準は1機+エクステンド1回